旧街道をいく 第5回~富士川の戦い (2014年10月1日)
お伊勢参り5回目は沼津から出発です。
真夏は過ぎて日陰は時折涼しい風も吹くような陽気でしたが、
日なたは歩くと汗ばむほどです。
これが後々影響してきます。
沼津から片浜・原にかけては延々と住宅地の間を進みます。
バイパスのほうに商業施設はいってしまったのか、
何キロもほとんど店がない道です。
歩き始めだからよかったものの、終盤だったら実につらい道です。
東田子ノ浦で少し道を逸れて海沿いに出てみます。
歌に詠まれた田子ノ浦はきれいな弓なりの海岸線ですが、現在はテトラポットが並んでします。
遊泳禁止なので浸食が進んでいるのでしょうか。
海岸沿いには防砂林の松並木が並んでいるのですが、
海風の影響で倒れて成長しているのがユニークです。
住宅街から工業地帯にかわるところが吉原宿です。
JR吉原駅前は寂しいもので、岳南鉄道の乗換駅という印象で、
かつての宿場町は岳南鉄道の吉原本町駅の方です。
昼の商店街はシャッター店も目立つのですが、
夜のお店は散見されました。富士のほうからから遊びにくるお客さんもいるのでしょうか。
まだ3時だったので渋い喫茶店でビールを一杯いただきます。
吉原宿から富士駅周辺は郊外型店舗店の多い地区を進みます。
日が傾きかけたところで富士川に到着します。
橋の上から眺める景色は広々とした三角州を実感できます。
昔に比べると平野の眺めや川の走行もかわっていることでしょう。
現在の国道はここから海に向かって低地を走るのですが、
旧道は河岸段丘の一段上を進みます。
ここまできて暑さによるダメージの蓄積が響いてきます。
というのもここのアップダウンが思いのほかきつく、
権太坂と同レベルの高低差です。
新幹線や高速道路の上や下を通ったりする影響もあるのでしょう。
途中にあった瓶のコーラの自販機には救われました。
丘を越えて海が見えるとここを一気にくだって蒲原宿にて一泊です。
翌朝は蒲原から由比までは旧道の風情のある通りです。
思いのほか距離があったのと前日の脚のダメージが残っていることから、
ペースはあがりません。
由比駅を超えたら難所薩埵峠です。
といっても実際の標高は100m程度でしょうか。
中腹の休憩所では各地のナンバーをつけた車が大勢止まっていました。
休憩所から西側へは遊歩道で下ります。
一部階段がありますが、杖が貸し出してあるのはありがたい配慮です。
一気にくだれば興津駅はすぐです。
ダメージがひどかったので今回はここまで。
初日に距離を稼いだので久々に6万歩を超えました。
次回は静岡から宇津ノ谷峠を目指します。