ABU’s blog

世界競馬場めぐりと旧街道を行くの続編

旧街道をいく 第4回~山伏下山 (2014年3月30日)

伊勢参り4回目は箱根芦ノ湖の関所前からスタートです。

今回は下山ですが、最初は箱根峠に向けての上りになります。
国道1号線は東側の芦ノ湯付近に最高地点(874m)がありますが、
旧道は東側で高いところを通りません。
そのため東海道の最高地点は箱根峠(846m)となります。

駒形神社の付近から旧道、というかほとんどけもの道に入っていきます。

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ここから4つの名前のついた坂を経て箱根峠です。
しかしこの道が思いのほか急勾配。
国道がクネクネ登っているところを真っすぐ突っ切っているのでまあ当然ですが、
芦ノ湖(723m)から箱根峠の標高差を、看板によると400mで登ります。
平均30パーセントの上り坂!
最後など坂ですらなく階段でした。
箱根新道との合流点近くで国道に出ますが、
ここの入り口だけ見ると、とても入る気のしないような小さな道、というか階段です。

箱根峠を超えると静岡県です。
ドライブインの大きな駐車場があり、
ここから芦ノ湖カントリークラブ方面の脇道にそれていきます。
少し進んだところから旧街道の看板があり、
山道に入っていきます。
ちなみにここからは管轄がかわり、
看板担当は三島市教育委員会です。

 

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横からの枝が張り出していてくぐらなければいけないようなところもありますが、
総じて緩やかな下り坂で、非常に歩きやすい道です。
国道もそうですが、西坂は日当りもよい道です。
しかし東坂にくらべると歩いている人はほとんどいません。
温泉のついでなどではなく、みんなこの道を目標にしているようなハイキング好きの中高年たちでした。
その中にひとり、明らかに異様な人が一人いました。
おそらく60代の男性なのですが、格好が白装束の山伏なのです。
持ち物はリュックサックとデジカメとホラ貝。
この人は史跡や記念碑に着くたびにホラ貝を吹き出します。
何度か抜きつ抜かれつをしたのですが、
結局三島まで一緒に下りていくことになります。

なんどか国道との合流と分岐を繰り返した後に、
山中城跡に到着です。
ここはもともと小田原・北条氏の城だったのですが、秀吉に滅ぼされたそうです。
山の中にしてはかなり面積の広い城です。

山中城跡を超えると眼下に三島の町が見えてきます。
というか、平野が見渡せるところに城を作ったというほうが正解でしょう。
西側の見張りという当時の役割がうかがえます。

ここからも歩きやすい下り坂が続きますが、
植林の中を進む場所が増えます。
石畳も妙にきれいに復元されていて、当時とは少し趣が違うかもしれません。

笹原新田まで下りてくると民家もだいぶ増えてきます。
このあたりはすでに舗装路なのですが、
ここから先の坂・こわめし坂の勾配は恐るべきレベルです。

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舗装路としては初めて見るレベルの急勾配です。
三ツ谷新田まで一気に下ります。

三ツ谷新田から先は緩やかな下りに戻ります。
道幅以外はあまり旧街道らしいところはないかもしれません。
伊豆フルーツパークを超えると三島はもうすぐです。

三島の町に入ると、通り沿いに三島大社があります。
非常に大きな神社なのですが、
訪れたときはちょうどサクラが見頃でした。
人出も多く、この辺のサクラの名所です。

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三島広小路駅前で、
少しアクの強い店主の喫茶店で一休み。
ここから沼津までは一息です。
旧道を淡々と真っすぐ進みます。

途中黄瀬川にかかった橋があるのですが、
完成がなんと今月。
こんなに新しい橋を渡るのは初めてでした。
車通りの多い県道に合流するとすぐに沼津駅周辺に到着します。

翌日が大雨になってしまったため今回はここまで。
次回は蒲原・由比あたりまでが目標になります。